月例山行 2009.8.23（日）
五家原岳 沢登
記録 山口政敏 [参加者］
CL宮崎三郎
西岡 勝
米倉暢子 野﨑善則
松尾達也
SL林田哲郎 境 正一 山口紀子 大島明美 山﨑幸美
井本真由美
川原康廣
市丸積男 折田 裕
山口政敏
田中慶一郎
山下光生
平野徹雄
古賀正弘 古賀幹子
[記 録]
6:54 唐津駅南より、宮崎車発。
7:05 鏡Ａコープ着。開店前のＡコープ鏡店前駐車場に、ほぼ全メンバー が揃っていて、14名。輪になって連絡のやりとり。平野さん(男性は、
初顔合わせだった。今回も仕事があるため参加されない冨田さんが、 いろいろお世話をされている。
7:12 ３台の車に分かれて、出発。①林田車、②川原康廣さんの車、③宮 崎車。
8:05 コンビニ「ＲＩＣ」塩田店でトイレ休憩。間もなく発車。
8:15 国道２０７号線に乗る。すぐに県道２０８号線、国道４４４号線に乗り、大村市方面へ向けて走る。 経ガ岳登山口通過。駐車場に登山姿の男女グループの姿があった。平谷黒木トンネル通過。以前、小山さんとここへ来たときはまだこのトンネルはなかった。トンネルを抜けると、黒木。
8:40黒木小学校先駐車場に３台とも駐車。からつ労山伊万里組・多久組は現地集合でここで全メンバーが揃う。この黒木小学校先駐車場は、からつ労山・佐賀労山の集合予定地点で、辻会長や江口さんの姿を、久し振りにお見かけした。からつ労山は持っていないメンバーにハーネスが貸し出され、それを腰に固定したり、米倉暢子副会長作成の登山 パンフレット（本日の登山の案内書～参加者表や地図、コースタイム・役割分担な
どが記されている）が配布される。からつ労山からの参加メンバーは２０名。 「沢コース（小川内左股）」へは１３名。「丘コース（五家原岳登頂組）」へは５名の参加。
8:53~9:05 車で登山口黒木駐車場まで移動。以後は「沢コース」の報告。
9:28 出発。沢コースは２１名。辻会長や江口さんの顔ぶれも頼もしい。二人ともズボンにはカラビナが沢山かけてあった。山路に入るところで、私のハーネス装着が間違っていることを知らされ、佐賀労山のメンバーに協力していただき、腰に着け直した。ウェスト・ポーチと首からかけたマップ・ケースもザックに収納。すっきりと視界が開け、精神的にも楽になった。
9:36 壊れた橋に差しかかり、沢コースの始まり。渓流の中へ入り、岩から岩へ飛び移るようにして上流を目指す。宮崎会長に佐賀労山の先頭組に付いていって技術的なことを聞いてくるようにと言われた私と野崎さんは、先頭の江口さんにいろいろアドヴァイスをいただいた。繰り返し言われたのは、「沢は楽しんでください」ということだった。水にどんどん入って、慣れて行き、水に身体を浸すようにして、陸を行かないよう言われた。最初は皆濡れないように、濡れないようにと用心するが、それは不要な心配で、開き直って、しぶきの中に全身で向かってゆくくらいが丁度いいようだ。水量がたっぷりあったのは、昨日の日中ひどい雨があったが、そのお陰かも知れない。今日は予報では曇りとあったが午前午後とも快晴（ウェザーニュース社のｗｅｂ情報「ピンポイント天気予報」はあまり当てにならないなと思う）。その上、全行程頭上に生い茂る樹林のなかで、とても涼しく、 ここでは連日 の猛暑もどこ吹く風である。
10:10 小滝壺の崖渡り。滝壺は足が水底に付く深さで、その滝壺を巻く崖を横に移動。よく目を凝らしても、ここをクリアーするのは「不可能」だと思った。だが、佐賀労山の江口さんはスタンスもホールドもないように見えるこの崖を、慎重に渡られ、最後まで渡り切られたので、すごいと思った。野崎さんをはじめとするからつ労山も、そして、佐賀労山のメンバーも、皆の掛け声に焦って、あるいは「落ちてよかぞ～！！落ちれ～！！」という声に合わせるように、ずるずると大げさな音とともに最後はドボンと滑り落ちていた。野崎さんは首まで浸かり、折田さんは頭まで浸かってしまい、再チャレンジされたのだが、結局失敗。だが、今回大活躍された（あとで述べる） 市丸積男さん （からつ労山）だけは、ここをクリアーされた。日頃からの鍛錬が実を結ぶ場面を見ることができた。彼は毎日、仕事始めの前に鏡山（２８４ｍ）を２登され、仕事の終った夕方さらに２登されるという。しかも、登頂までの時間は１５分で。初心者は４５分かかって登るコースを、駆け上がるように、である。 ごつごつした外見はされず、すっきりとスマートなところも、好感がもてると思った。さらに、威張ったり、偉そうな態度もまったくされず、素晴らしいメンバーだと思う。
この難所は、多くの参加者がチャレンジしたのだが、「不可能」と思った私はパスして先に滝の上に登ってしまっていたので、チャレンジの機会を逸した。ずぶ濡れになったほうが、却って気分が開放されるのだが．．．。
10:26 小滝壺を出発。
10:35 数メートルの落差をもつ滝を登る。腰のハーネスに固定したカラビナを、先に昇ったメンバーが引くザイルの輪に通し、よじ登る。このとき、命綱のザイルは握らず、滝の岩を三点確保で登攀するのがポイント。
11:35 落差８メートルといわれる滝が眼前に立ちはだかる。先に着いた人たちは滝壺のへりに立ち、遠巻きになって、ザイルをハーネスに固定して登る参加者（ザイルは２本あり２人ずつ登攀）を見守ったり、上でザイルを引く人に「まだ引っぱって！」とか、登攀者に「左はいかんよ！右さん行かんば！」「ほらぁ、足元ロープば引っかけちょっばい！」とか、声をかけている。
12:03 滝の難所を過ぎると、２００ｍほどで、登山道と交わる地点に差しかかる。早々と登山道に入って後続隊を待っているメンバーがいて、そちらに向かう。松尾さんがおられ、パンフレットで「記録係」に指名されていることに、ここで気付かれた。沢の広い場所で昼食の時間となる。「草鞋君！君のおかげだ！ありがとう！！」と言いながら草鞋を解除した。ここへ来る途中、縄が緩んでいたり、危うく切れかかっているのを２～３度補修したが、実は、この草鞋は片一方が２年前の前門岳（福岡県八女郡）での、もう片方が昨夏の「宝満山堤(つつみ)谷(たに)」での沢登りに使ったものである。もう片方は壊れて使えないので、片側ずつ持参したのだが、沢の中で故障があったら細引きを使って補修するつもりだった。今回、右左ともかなり傷んでいたので、藁の草鞋は１沢ずつ使い捨てにすべきなのかな、と思った。皆が使っているのはナイロンの紐の頑丈そうな草鞋だった。ナイロンより、藁のほうが趣がある。今年は映画『剱岳＜点の記＞』の宇治長次郎の出で立ちを思い出していた。明治４０年の雪の北アルプスと平成２１年の夏の沢登りの接点が、この草鞋と本と映画を介してつながっているような、空想。
昼食場所にした沢の広場は涼しく、木漏れ日の下から上を覗くと、快晴。野崎さんや会長は寒いぞと言われていたが、私はあの滝壺の「へつり場」で『渡るのは不可能』と決め付けて渡らず、水にも腰までしか濡れていなかったので、何だか「涼しい」ということが恥ずかしいような気がした。
ミーミー蝉が鳴いている。中ぐらいの岩に腰掛け、弁当を広げる。弁当を食べながら、今回、ここで初めて水補給（茶）をしたことに気付いた。沢ではのどが渇かないようだ。弁当は、散らし寿司、梅干し、鯵みりん干焼き、かまぼこ、南瓜煮もの、奈良漬、ミニトマト。大島明美さんが皆に「城月堂」の菓子を配られ、私も「水饅頭」を頂いて、美味しかった。
丘 組
9:15 駐車場出発。からつ組7名、佐賀組10名。（古賀夫妻、出発時刻に間に合わず、2人で後から登られた由。）登山道に入って直ぐ、飛び石のように石が置いてある沢を渡る。
沢音が心地いい。木陰の登山道も今日は爽やかな風が吹いている。高度は徐々に上がっていく。しかしながら木陰の登山道は心地よく汗もそれほど出ない。沢を横切る箇所があるが、みんな無事渡っていた。
10:50 横峰越に着いた。もっと急坂を登るものと覚悟していたが以外であった。ここからが本格的な登山道というべきか。急斜面が現れた。岩場も出て来た。からつ組は、かなり余裕を持って登るが、17名の中には難儀する人あり、林田SLは最後尾から皆を見守る。
11:45 山頂着。三角点はベンチで囲ってあった。頂からは経ヶ嶽、多良岳が、諫早湾の上には雲仙岳の平成新山の頂も見えた。有明海、橘湾、大村湾も白く光って見えた。
12:10 木陰で昼食。下山は、SL先頭で時間節約。予定内に登山口へ。
沢組、長らくのお待たせ、大変だったでしょう。
