月例山行

わずかばかりの冬の装い 

     
                                              ’12.1.22()

由布岳1583m      記録 米倉暢子

 

[参加者]

CL林田哲郎  竹下幸枝  平野徹雄  菊川保則  宮ア三郎   瀬戸友子

SL市丸積男  江口敏行  新岡哲子  上川淳悟  西村美智子  北島敏郎

BL永江忠之    田島 緑  青木 譲  野ア義則  田中慶一郎  米倉暢子

 [コースタイム]

唐津====西(岳本)登山口-------合野越-------マタエ-------由布岳東峰---
    5:00       7:50 ~ 8:15                9:38            10:45            11:00 ~ :45

---合野越-------飯盛ヶ城-------正面登山口====温泉====唐津
       13:00              13:22              13:50                        18:00?


 [  ]

 十分覚醒しないまま登山口に到着。自分の荷物を間違いなく確保して、岳本登山口で11名下車。7名を乗せたバスは正面登山口へ向かっていった。

見上げる由布岳は、頂上に少し雲をためている。が、期待する白いものはまったく見当たらない。大分道から眺める九重も冬枯れの茶色の山波が続いていた。お正月からこっち、かなり寒い日が続いたけれど、何せ降水量が極端に少ない。カラカラ乾燥していて、霧氷になる水分もないのだろう。富士山だって、雪を冠っていないのだから、しかたないか。

 道標に導かれながら登山道へ。谷沿いの植林地を30分ほどで抜けると、急に視界が開け台地に出る。ここからの由布岳を眺めたくて、Aコースに参加した。目の前に広がる草原と身をのけぞらせて仰ぐ由布岳。ここで記念写真。



西登山口から1時間の開けた草原 バックは由布岳

 どこまでも広がる草原の中、ポイントごとに道標べがあり迷うこともなかった。「あっ、雪っ! 」「えっ! 」足取り軽く登りあがってみると、なるほど雪。ハンカチ一枚ほどのわずかな残り雪。・・・・気を取り直して緩やかな斜面を登っていく。眼下には由布院盆地が広がり、ベールのような雲が覆いはじめた。天気は残念ながら下り坂。寄生火山の飯盛ヶ城との鞍部まで来ると、「高いなあ、登るなら帰り道だ。」と通りこし合野越へ。この道を下りに使った前回はとても長かったが、覚悟してきた今日は思いのほか順調に進んだ。ちょっとした広場になっており、ベンチもあり、誰もが休憩する所だ。B班はとっくに通過した模様。「登山口にバスがありましたね。」とは、その後を登ってきた熊本の人の話。

マタエまで標高差にして600m、トロイデの急傾斜を一気に山頂まで登りあがる。ジグザグ道は、いつもながら遠い。アカマツ帯を過ぎ潅木帯になると「もうすぐ。」という気になるのに、角を何度曲がっても、まだまだ。飯盛ヶ城がずっと下になって、息が切れとうとう最後尾になって、みんなに遅れてしまって、やっとマタエに到着。やっぱり今日も遠かった。

本来ならこの辺りは白一色になるはずだけど、ウバコウジは端っこまで雲に覆われ、その隙間から申し訳程度の霧氷が覗いているだけだった。東峰への岩尾根登りは、さすがに1,500mを越すと、凍りついている。山頂は雲に覆われ、視界なし。が、思ったほどの風はなし。先着のB班はすでに昼の宴が始まっていた。その中に割り込み、久しぶりにみんなでワイワイ。霧氷もなく、眺めもないけれど、みんなの笑顔はたっぷり。


山頂での記念撮影

気温が急激に下がってきた。風も強くなる。雲が動き小枝に当たると、そのまま氷のかけらになるのだろう。登りで見られなかった道沿いの枝々が、霧氷の華に変わっていた。凍ってツルツル滑る岩道に、登り以上に時間をかけてマタエへ。この天気じゃ西峰は無理と、ジグザグ道を下って合野越へ。


合野越で休憩


時間はたっぷりあるし、飯盛ヶ城へ寄ることになる。高くそびえているが、登るには10分とかからなかった。それに、なんと眺めの素晴らしいことか。由布院盆地とそれを囲む周辺の山々、遠く九重の山々まで。なにより登山口までまっすぐ伸びた、遮るもののないスロープがすばらしい。下から眺めるのとはまた違って見える。その急なスロープを下る時の一歩ごとに感じる高度感がまた素晴らしい。30分もかからず登山口へ。雨粒も落ちてきたが、ひどく濡れないうちのゴール。

 


飯森ヶ城で

この天気にもかかわらず、たくさんの登山者に出会った。からつ労山でも何度も登る人気の山だ。私事ながらたくさんの思い出が詰まった由布岳。女性4名、紅葉に映えるお鉢を巡ったこと。上から引っ張り上げたり、下から支え上げたりしながらお鉢を巡った。もうあの時のメンバーで現役は私だけになってしまった。

今日は西村さんも完登だった。在りし日のご主人と一緒にオートキャンプ場で一泊しての登山。下山後に由布渓谷で栗の実を拾ったのは、もう10年も前になるだろうか。思い出の山としての参加だったでしょう。ミヤマキリシマの由布岳、霧氷に覆われて輝く西峰、等々。登るたびに想い出が膨らんでいく由布岳。これまで何回登ったでしょう。そして、前から見たいみたいと思っていながら実現していないサクラソウの由布岳。まだまだ知らない由布岳はたくさんあります。

今日はじめての由布岳だった人もいました。何も見えない山だったけれど、次に登るのが楽しみになること請け合いです。いつもの温泉は経営者が代わり、労山の予定額を上回っていました。相応の温泉探しも必要だし、また近々再挑戦し、違った由布岳を見つけましょう。

悪天候の中の今年の初登山でしたが、皆さんお疲れ様でした。膝痛にもかかわらず、参加し、一人黙々と登られた田中さん、ご協力ありがとうございました。