GW山行

槍ヶ岳3180m

2012年5月2日(水)−6日(日)


 今年のGWは休みが四連休取れているし、もちろん北アルプスの槍ヶ岳を目指すことに2ヶ月前ぐらいから決めていました。しかし、今回は参加人員が少ないために佐賀労山に誰か行く人がいないかをあたってもらいましたが、ちょうど行きたい人がいるということで4人になり、打ち合わせもしっかり行い山小屋二泊の余裕を持った山行き計画を立てました。

<参加者> 4名
ヒラさん、イナさん、くりちゃん(佐賀労山)、テツの4名。

<コースタイム>
(2日(水))
1900唐津出発==2000金立SA(くりちゃんピックアップ)2045==

(3日(木))  車時間16時間、山行時間6時間、累積高度220m
1100アカンダナ駐車場1115==(タクシー)==1130上高地1150(出発)−−1240明神(昼食)1315−−1500横尾(休憩)1520−−1630一ノ俣−−1650二の俣−−1745槍沢ロッジ

(4日(金))  山時間6.5時間、累積上昇高度1360m
槍沢ロッジ0655−−0730テント場−−1225槍ヶ岳山荘(休憩)1530−−1605槍ヶ岳山頂1610−−1645槍ヶ岳山荘

(5日(土))  山時間9時間。 車時間13.5時間
槍ヶ岳山荘0845−−1115槍沢ロッジ1125−−1600明神池めぐり1630==1720上高地1805==(タクシー)==1820アカンダナ駐車場(温泉)1945==

(6日(日))  車時間13.5時間
==0915唐津着

<記録>

(3日)上高地〜槍沢ロッジ

 今回も前回と同じく岐阜県側からのアクセスであったが、福岡県で約1時間、京都東で約1.5時間、白鳥から高速を降りて再度乗るということをしながら急いだが、何故か車がやたら多く、4時間ぐらい時間オーバーで着いた。こんなに混んで、しかも行きに渋滞に巻き込まれるとは思ってもなかった。前回来た時のタクシーの駐車場に止めてそこのタクシーを利用するが、バスのほうが安いようだ。有料道路代をしっかり取られて割高となった。

 上高地を昼前に出発した。時間はたっぷり余裕があるので、あまり急がずに明神で昼食を取り徳沢、横尾を目指す。



上高地にて

 
明神にて昼食

横尾に3時ごろ着く、くりちゃんを待ちながら長い休憩を取る。横尾までは雪はなかったが、これから雪が増えてくるが、登りでもあるのでゆっくり登る。槍沢ロッジまで2時間近くかかるが、6時前について風呂に入り、食事をする。結構距離を歩いたのと、昨日あまり寝ていないこともありはやめの就寝にする。

(4日)槍沢ロッジ〜槍ヶ岳山荘、槍登頂

 翌朝は朝から晴れとのことだが、昼から結構天気が悪いとのこと。くりちゃんは上まで登るのが厳しいかもといっている。とりあえずロッジを700に出発する。


槍沢ロッジの朝

 ロッジからはすべて登りばかりだが、小一時間でテント場(旧槍沢ロッジ跡)に着く。空は青く雪は白く雪山の景色が山に来たことを実感させてくれる。


槍沢ロッジテンバにて

 ここが一番平坦であるが、次第に坂がきつくなってくる。なかなか待ち時間が長くなるので、打ち合わせどおりにくりちゃんと別れて登る。天気もだんだん悪くなってあまり見えなくなってくる。北風が結構強威容であるが、こちらは南面でほとんど影響がない。しかし、昨日かいつか雨が降ったり雪が降ったりしてなぜか登り難い。



 これ以上は視界も悪くなる。12時過ぎに槍ヶ岳山荘に着く。年齢が多い順番について、槍沢ロッジに戻っただろうと思っていたくりちゃんはかなり遅れて登ってきた。コルは猛烈な風で風速20m以上はあると思えるし、槍に登るのは諦めていたが、若い人が上のほうは風がなく登れるということだったので、急遽準備して登る。ヒラさんは手袋がないとのことで断念し、イナさんと二人で登る。槍の山陰に入ると風はほとんどないが、最初のはしご場は北面に面していてものすごい風が下のほうから上がってくる。雪も混じっているのでサングラスにビチビチとついて取れずに目の前も見にくい。こんな中で10分もいると死んでしまいそうである。ここだけ風が当たるようで、この場所過ぎれば、ほとんど風がなく寒くもない。ゆっくり登るが、何故か息が切れるので20mも登れば休み、休んでは登って行く。イナさんはなんともないようだが、3000mを越えると私の場合息がすぐ切れるようだ。最後のはしごを上って登頂する。視界は50m程度で回りは見えるが、小槍は全く見えない。写真を取ってまた、慎重に降りる。右の腕が疲れた。ロープでビレイすることもなく、ゆっくり慎重に降りれば問題なさそうである。ほとんど貸し切り状態の槍ヶ岳に登らせていただいた。



山頂にて

 戻ってきて、夕食を食べて談話室で酒を飲んで就寝。イギリス人とベネズエラ人の二人ずれがいて、英語で話しかけるも日本語で答える、二人とも英語の教師で岡山から来たそうだ。ベネズエラ人はアコンカグアに3回挑戦して3回目で登頂できたとのこと。彼らは朝は遅いが、スピードがものすごく早い。気候の変化の大きい山では、スピードはものすごく必要だと感じる。

(5日)槍ヶ岳山荘〜上高地=アカンダナ駐車場=帰路

 朝食後くりちゃんが他のパーティと一緒に登頂してきて、9時前に出発した。今朝からも風はやまず、かなりの風だが、雪は降っていないようだ。槍の穂先も見え隠れするが、綺麗に晴れることはない。南側は晴れてくるが、北面は雪煙が上がって山を包んでいる。登頂せずに降りるグループがほとんどで、4.5パーティしか登っていなかった。山岳ツアーの団体もガイドが中止を言い渡していた。


槍ヶ岳山荘出発


コルから北面を望む。                      槍ヶ岳山荘

 下り始めると天気はよくなってきた。しかし振り返れど槍の穂先は見えなかった。常念岳、蝶ヶ岳が前方に見える。景色は良いが雪が全く良くない。滑らない雪である。かなりの急斜面はシリセードが出来るが、滑らない、雪が混じっている。歩いても歩きにくい。GWの北アルプスも4回目になるがこんな雪は初めてで結構下りも疲れる。



殺生ヒュッテ                      槍ヶ岳は見えず

 降りてくると次第に雪が少なくなり、ひたすらに降りるのみ。槍沢ロッジ、二の俣、一の俣過ぎた川のそばでアイゼンをはずして休憩。横尾まで歩くが結構な距離だ。横尾にて昼食を取り、徳沢、明神と休憩しながら歩く。徳沢でくりちゃんと上高地にてまってると告げて明神池を見に行く。何度も来ているが来るのは初めて。帰りも道も明神池側の道を遠回りして上高地に着く。熊やカモシカなどにあって自然の近さを感じる。
 くりちゃんが着くのをまってタクシーでアカンダナ駐車場へ。駐車場近くの温泉は500円で立派なお湯で結構広く人も多かった。さっぱりしたところで車に乗り込み帰路に着く。途中渋滞などありましたが、9時過ぎに唐津へ到着。今年の北アルプス行きは終わった。



明神池                             カモシカ

 今回も色々と問題があって反省するところも大きいが、取り敢えずみんな無事に降りて来ることができて何よりだった。天気が悪く視界もいまひとつで登頂も厳しかったが、こんなときもあると思う。ただ、同じ日に白馬岳や穂高岳で結構人が死んでいるのを聞いて山の恐ろしさも学び取る必要がある。山も天候次第。それとやはり乗り切れる体力が一番ものを言うと思う。大きな山はゆっくり行って着けばいいというものでなく、時間内につかなければいけないという制約が出てくる。無理をしないことが一番であるが、山はその辺が厳しく、誰でも寄せ付けないそういう威厳を持っているということだろう。