2006年11月月例登山(開聞岳)

月例山行 
九州最南端は晴天なり             '06.11.18〜19
開聞岳報告       記録 米倉暢子
参 加 者
CL永江忠之 小川 浩 宮崎三郎 西岡 勝 吉川洋子 古川芳樹
SL中山 基 折田 裕 林田哲郎 山下光生 竹下幸枝 日高 沖
  冨田けい子 山崎幸美 境 正一 永吉悦子 山口紀子 野崎善則
  西村美智子 吉田美和 前田文子 道永渥子 古賀正弘 古賀幹子
  米倉暢子 山本太陽

行  程
18日 唐津====知覧(武家屋敷・特攻平和会館)====山川(くりや旅館)泊
     08:00  13:45 〜 15:30              16:30(林田車24:40)
19日 旅館====登山口…三合目…仙人洞……開聞岳……登山口====唐津
     07:30   08:10  08:30  09:40 10:40〜11:30  14:30〜55  21:30
記 録          (写真は桜島と池田湖)

18日
 肥後路は雨。山川(鹿児島ではなく福岡県の)SAは、すでに傘が必要。八代を過ぎた球磨川沿いのトンネル街道は霧も立ちこめ、紅葉も相まってまるで雪舟の世界。雨の山行に慣れてきた我がからつ労山のメンバー、和やかな雰囲気の車内。これくらいの雨じゃ、ビクともしない。バスは、計画通り順調にひた走る。
 と、あまり悠長にもしてはおれない。風雨はだんだんひどくなる。桜島SAで店長お勧めの天ぷらそばを食べ、指宿スカイラインに入ると深い霧というか雲の中。もう夕暮れの感がする。ホワイトアウトの急カーブを縫って進むバスにびくびく。風も出てきた。明日はとても登れまい。
 唐津を出て6時間ばかり、知覧の武家屋敷をうろつき特攻会館へ。これまでとは違った手記に出会う。敗戦が近いことを予見し、日本は軍国主義が崩壊するだろううと、それでも特攻機で殉ずることに迷いはない・・・と。冷たい雨の中をバスに引き返す。
 涙の後は、出かけに見つけておいた焼き芋やさんで、中がオレンジ色をした甘い芋をゲット。裾野が僅かに見える開聞岳を通り過ぎて山川(鹿児島)駅前のくりや旅館へ。新装開店し、3階建ての個室に変貌していた。ニンニクたっぷりの鰹のたたき。明日の山登りのスタミナ作りは十分だけど、窓打つ嵐じゃ絶望的。あの秀麗な山も見ることなく帰る羽目になりそう。誰かさんなど、それを見込んでかちょっと飲みすぎじゃありません?
 12時半過ぎ、林田車到着。ご苦労様。
19日                  (写真:開聞岳山頂にて)
 目を覚ますと昨夜の嵐はすっかり遠のき、青空が見えてきた。バンザーイ!昨日は雲の中だった開聞岳も、すっきりと姿を現している。いつ観てもいい形だ。登山口は2合目。装備を済ませ打ち合わせをしている時、同宿した廿日市労山(広島県)の24名のご一同様が登っていかれる。(これから先、往路は休息の度に抜きつ抜かれつ、下山は大きく水をあけられちゃった。)
 総勢26名、SLを戦闘に出発。登山口は山の北側、大きな樹林の中はうす暗い。2.5合目を過ぎると、少しばかり勾配が増す。衣服調整をして火山砂や礫の混じった道を進むと、木々の枝越しに正面から朝日を受ける。樹間からは、池田湖や長崎鼻が見える。
 5合目に来ると、太陽は左のほうに回り、錦港湾から桜島まで見晴らせるようになる。好転した天気に、みんなの元気も人一倍。あっちに声かけ、こっちに声かけ、にぎやかなこと。
 が、だんだんその声も先細りしてくる。太陽が左真横から後のほうに動いた7合目辺りに来ると、岩ごろの道になってきた。苔で滑りやすい。回りの景色も見えず、岩塊の道を黙々と進む。「しばらくすると見晴らしのいいところへ出るよ。」のはずなのに、行けども行けども岩の道。太陽はすっかり山に隠れてしまった。
 9合目。山をぐるりと一回りし、東シナ海川の景色が広がる。眼下にきれいな曲線を描いた海岸線が枕崎へと伸び、池田湖、錦港湾、噴煙を上げる桜島と、いつまでも見ていたい景色だ。潅木の中の岩場を登りきると、巨石が露出した開聞岳山頂。岩のてっぺんに立つと、視界をさえぎるもの無し。高千穂の峰もしばらくの間、雲から顔を出してくれた。飛行機も下に飛んでいく。静かな水面の池田湖、イッシーが飛びだすのが見えるかも。
 太平洋側に大きな島が3つ。「種子島と屋久島よ。」と思っていたのに恥ずかしい。地図で調べてみたら、竹島、黒島、それに黒島でした。
 すばらしい天気に誘われ、今日は全員完登。頂上で喜び合う。たっぷりの時間をとり、もときた道を下山。岩ごろ道に悪戦苦闘、隊列が延びてしまった。しかし、あせらずにらせん道を左巻きに、全員無事登山口に揃う。何より大切なこと。一人ひとり顔の表情は違うけれど、皆で山を終えた満足感は誰も同じ。みなさん、やりましたね。
 林田車と別れ帰路につく。林田車はこの後、桜島経由で帰ったんだって。マイクロ組みは、もう一度山川の方へ温泉と食事。今回のバスは、佐賀栄城観光のマイクロ。この街道を昨日から何度も行ったり来たり。沿道のシラス台地は、畑作地帯。いも・レタス・豆などがパッチワークのように栽培されている。ビニルハウスもなく、なんかホッとする景色である。
 快く「ただいま」を言えるようにと、お土産をゲット。指宿スカイラインから、高速九州道を北上、おだやかな紳士・淑女を乗せてほぼ予定通り唐津へ到着しました。皆さん、楽しかったですね。ありがとうございました。
今回の写真の中で最高の笑顔のお二人さんです。御夫婦の仲も言わずもがなと伝わってきます。
今回問題になった島ですが。写真上は中央部に竹島、右手に硫黄島、種子島、屋久島は竹島のかなり先にうっすらと見えるところのようです。写真下は大隈半島の佐多岬ですが、その奥に種子島が薄く長く横たわっています。
林田車の謎の復路
開聞岳解散14:00==桜島フェリー15:30==湯平展望所16:10==道の駅(垂水温泉)17:30 18:45発==唐津10:15到着

 林田車は帰りにより道をして桜島経由で帰りました。桜島は雲がスッキリせず最後まで頂上は見えませんでしたが、今回の対象山の開聞岳まで見通せました。溶岩でできた雄大な大地、鹿児島や錦港湾などすばらしい景色を堪能して、垂水の温泉につかり(足湯だけではありません。)汗を流して、唐津への帰路につきました。
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