月例山行 2009.9.20(日)~21(月)
岩峰群に圧倒された日向の里
大 崩 山 1,644m 記録 川原康廣
[参加者]
Ａ班 ＣＬ山崎欣治 新岡哲子 市丸積男 宮﨑三郎 田中慶一郎
ＳＬ林田哲郎 古賀幹子 高尾秀人 山口政敏 西岡 勝
折田 裕 平野徹雄 北島俊郎 井上昌子 川原康廣
Ｂ班 ＢＬ冨田けい子 山崎幸美 古賀正弘 山下光生 境 正一
田 中 勝 折居博史
[記 録]
9月のからつ労山定例山行は、シルバーウィークの20日～21日の日程で行われた。場所は九州一の名峰と言われる大崩山である。出発は、唐津駅を7時鏡Ａコープ駐車場を7時15分となっていた。参加者は、私が乗り込んだ鏡で既に18名、途中で4名の仲間が加わるということで、今回は総勢22名となった。マイクロバスは満席で、おまけに寝袋や食料で棚までもが荷物で溢れていた。天気は快晴。絶好の山日和のようだ。
7時20分 鏡を出発し、岩屋駅で井上さん、多久インター入口で折田さん、古賀さん夫婦を乗せて全員が揃う。
7時52分 高速道路に乗った。流石に車が多いようである。高速道路に乗って間もなく、事務局から行動予定の説明があり、続いてチーフリーダー山﨑氏より挨拶があった。話を聞いているうちに、私にとっては未知の山「大崩山」、九州一の名峰をいよいよ歩くことができるということで「いざ大崩山へ」の思いがみなぎってきた。
8時37分 山田ＳＡで休憩。パーキングは満杯で、女子トイレは長蛇の列ができていた。次のサービスエリアまで、西岡さん撮影、編集の「北アルプス登山紀行」や田部井淳子の登山入門のビデオが放映された。
10時 別府湾ＳＡで休憩。ここもパーキングは満杯。私は冨田さんとパーキング内の小山(標高380ｍ)に登った。大崩山の準備にと思ったが僅か5ｍ程しか高低差はなく全く足馴らしにはならなかった。
10時40分 大分米良インターより10号線に入り、その後326号線日向街道を南下した。
11時08分 道の駅「みえ」に到着。早めの昼食を採る。お昼には早過ぎたのか洋食屋とラーメン屋は開店していたが、うどん屋は準備中であった。食事が済んで、駐車場から西の方を見ると、大野川越に九重の山々の稜線が見えていた。
12時06分 道の駅を出てバスは再び走り始めた。昼食が済むとにわかに夕食のことが気になりだした。食べ物よりも飲み物の調達をどうするかということになり、15分程走った所のコンビニを見つけ私もビールを調達した。勿論翌日を考えて控えめに買ったのは言うまでもない。
13時過ぎ 宇目の道の駅を過ぎて暫く走った所に祝子川渓谷入口があり右折した。渓谷入口となっていたので川沿いを走るのかと思っていたら、バスはどんどん細い坂道を走り高度を上げていく。長野トンネル、黒滝トンネルを抜けると今度は下り始めた。結局、祝子川沿いまで下りた。
13時40分 祝子川温泉「美人の湯」に着いた。宿泊予定の研修所の鍵を受け取るためである。駐車場からは明日登るであろう大崩山が遠くに見えていた。
美人の湯の温泉館の広場の一角に立派な銅像が建っていた。銅像の横には、延岡市と(社)延岡観光協会の連名で「ホオリノミコト(山幸彦）と祝子川」と題した案内板があった。
14時00分 大崩研修棟に着いた。広い講堂に、思い思い場所を確保して夕食までは自由時間となった。林田さん、市丸さん、境さん、井上さんはニジマス釣りに出掛けた。全員分釣って来ると意気込んで行ったが、有言実行23匹釣って来た。釣堀から買ってきたという人もいたが・・・。私は、美人の湯周辺を散策の後、美人の湯の温泉に入った。風呂から上がって缶ビールを調達して、研修棟に戻った。
16時過ぎ 既に飲み方が始まっていた。私も遅れをとるまいと缶ビールを 飲んだ。風呂上りということもあり極上ののど越しで美味しかっ た。缶ビールはあっという間に蒸発してしまったので、「食用オクラの花」や九州各地の「焼酎」を2,3銘柄？頂いた。その内に林田さんたちが釣り上げてきてニジマスが塩焼きになって目の前に現れた。余りにも美味しくて二人分頂いたような気がする。
19時30分 楽しくも賑やかな酒盛り夕食会もお開きになった。 夕食後は星空を見に行った。草原に寝転がるとカシオペアや北斗七星、天の川まで見えた。星たちが凛として綺麗であった。
21時頃 寝袋に入ったような気がする。「いざ大崩山へ」と意気込んで出発した一日目は、明日への英気を一杯養って終わったことは言うまでもない。
21日朝
3時 起床。
3時45分 大崩研修所を出発する頃は冷気に包まれ、頭上にはオリオン座の三つ星が明るく輝いていた。澄み切って冴え渡る夜空は既に秋を思わせるほど無数の星屑を散りばめていた。
4時20分 大崩山への登山口は、祝子川登山口であった。登山口から入山する頃は、ヘッドランプだけが頼りで、暗闇の中に祝子川のザーザーという川音だけが聞こえていた。途中の丸太で作られた橋も慎重に渡っていく。両手でバランス、綱渡りのようだ。登山口から1時間ほどの大崩山荘辺りを通る頃もまだ暗く、
5時30祝子川に出る手前辺りから漸く夜が明けて空が明るくなった。
5時40分 祝子川の河原に出て朝食。朝陽に輝く岩塔が見えた。
6時10分 朝食後、有名な鉄橋（昔は丸太の橋だったそうだ）を渡って小積谷沿いに湧塚を目指した。ここからはＡ班15名、Ｂ班7名に分かれて行くことになった。
6時36分 Ａ，Ｂコースの分岐。その後は、木の根っこやハシゴ、ロープのお世話になりながら、また険しい急坂に喘ぎながら先ず袖ダキを目指した。
7時27分 袖ダキに到着。屹立するという言葉が相応しい白亜の岩峰群、切れ落ちた深い谷に圧倒され、かつ初めて見る絶景に感動する。
その後、石の背を越える所や大石の周りを巻いて行く所などを通って下湧塚を目指した。
8時06分 下湧塚に到着。
8時35分 中湧塚に到着。
9時 上湧塚基部に到着。リュックを置いて展望台に登る。展望台へはロープを手繰りながら岩の割れ目を登り、最後はやっとすり抜ける程の石の間を行かなければならない。誰かが、メタボ検診岩と言っていた。 展望台からの眺めは素晴しく、下方にはこれまで通ってきた湧塚の峰群と深い谷、目を転じると七日廻り岩が森の中にずんと立っていた。
9時17分 展望を楽しんだ後、大崩山山頂を目指した。
9時43分 りんどうが丘分岐。Ｂ班はここからりんどうが丘に向かうことになっている。
9時58分 坊主尾根分岐。ここにリュックを置いて大崩山山頂へ向かう。縦走路はようやく紅葉し始めた感じで薄く染まりつつあった。ナナカマドの赤い実だけが華やかに見えた。
10時20分 石塚を通過。残念ながら霧で展望が利かない。
10時27分 大崩山山頂に到着。6時間余りかかって到達した。林田さんの音頭で全員で万歳三唱した。「万歳 ばんざい バンザイ」
10時57分 再び坊主尾根（小積ダキ）分岐に戻り小積ダキ方面に下る。途中の分岐からりんどうが丘に行き、Ｂ班と合流し昼食をすることになっていた。
11時14分 りんどうが丘分岐から左折し、りんどうが丘へ向かう。100ｍ位行った所に蜂の大群がいて、先行者が刺された。結局Ａ班5人だけがりんどうが丘に辿り着き、残り10名は小積ダキまで行って昼食を採ることになった。
11時30分 小積ダキに到着。早速食事にとりかかる。谷を挟んで湧塚が上湧塚から袖ダキまで一望できた。最高の展望レストランに変わった。食事を終えてりんどうが丘からの合流を待っていた。暫くしてＢ班の4人が下りてきた。二人が蜂から刺されていた。Ｂ班の残り3人は下湧塚に行く手前で体調不良者2名が出て、一人が付き添いで下山したという。
12時30分Ｂ班を伴って下山開始。小積ダキの大石の間をハシゴやロープにお世話になりながら、どんどん下って行く。
12時43分 象岩下のロープ場を通過。片側は切れ落ちた大石だったので慎重に通過した。A班の残りもここで追いついてきた。いくつはしごを使っただろうか。和江切れないほどタクさん設置してあった。大崩山を守る人々に感謝である。お陰で無事に下山がかなう。
14時32分 大崩山荘へ行く河原を渡る。増水時には渡れないであろう河原である。
14時35分 大崩山荘に到着。朝は暗くて見えなかったが、立派な山荘であった。大崩山荘で10分ほど休憩を取って最後の登山口を目指した。
登山口まで後10分という地点の木に冨田さんから励ましのメッセージが付けられていた。
14時32分 大崩山荘へ行く河原を渡る。増水時には渡れないであろう河原である。
14時35分 大崩山荘に到着。朝は暗くて見えなかったが、立派な山荘であった。大崩山荘で10分ほど休憩を取って最後の登山口を目指した。登山口まで後10分という地点の木に冨田さんから励ましのメッセージが付けられていた。
15時20分 出発地点の祝子川登山口に無事帰還。口々に今日の健闘を讃えあう「お疲れ様」の言葉が飛び交った。先ずはリュックを下ろし、靴を履き替えて車に乗り込んだ。
15時45分 美人の湯に到着。一日の疲れを癒す入浴タイムである。
16時35分 美人の湯を出発。みんな湯上りでさっぱりした顔になっている。いうまでもなく名峰に登頂したという達成感がその背景にあることは間違いない。その後326号線に出てコンビ二でアルコールを調達。18時過ぎからは合唱が始まった。歌詞カードは林田さん、新岡さんが用意してくれていた。 夕食は、高速のパーキングでということになった。しかしながら、別府湾サービスエリアも玖珠サービスエリアも食堂は列を成して待機している人に溢れていた。
22時10分 結局夕食は採らず終いで唐津に帰ってきた。
今回の山行は当初の案内どおり「圧倒的な威容で屹立する岩峰群」『深く険しい原始の森」「木の根や長いハシゴやロ ープを頼りに登る急坂」などなど九州一の名峰に相応しい景観と険しい登りを持った山であった。やはり、日向（ひ むか）神話の里だけあって、この湧塚岩峰群や大石も神様のなせる業かなと思わずにはいられない。まさに自然の偉 大さを教えてもらった感じである。
蜂に刺された5名の皆さんはその後大丈夫だったでしょうか。それだけが気がかりです。
