九州随一の縦走路を歩く 月例登山傾山縦走1602m
2010年9月19-20日 大分県緒方町・宮崎県日之影町
(参加者)12名
CL:宮崎三郎 SL:米倉暢子 BSL:田中啓一郎 会計:山崎幸美 補助:瀬戸友子 市丸積男 川原康廣 西岡勝 平野徹雄 折田裕 七種テイ子 記録:林田哲郎
<コースタイム>歩きはAコースの時間です。
(往路マイクロバス)
唐津駅南口0500==鏡Aコープ0515==多久IC0550==広川SA0645==熊本IC0720==高千穂道の駅0900==1000尾平越トンネル登山口
(縦走19日)
尾平トンネル登山口1015−尾平越1104−ぶな林幕営地1113−1132丸山(昼食)1202−本谷山1258−笠松岳1352−笠松岳東展望台1427−九十九越小屋1501
(縦走20日)
九十九越小屋0613−後傾0718−0735傾山0820−三つ坊主分岐0834−三つ坊主合流点0929−三つ尾0954−林道合流1039−観音滝1056−-鉱山跡1121−カンカケ谷分岐1124−1132九十九鉱山登山口駐車場
(復路マイクロバス)
九十九鉱山登山口駐車場1450==1550月の雫温泉1630==日田IC1750==多久IC1850==唐津Aコープ1950・・・帰りの時間は推定時間。
<記録>
高千穂道の駅
祖母山には何度も登ったが、傾山は初めての山でわくわくしていた。しかも一泊で山小屋泊まり。テントももって行くかどうかを悩んだが、結局バスにおいたまま出発した。
尾平トンネル登山口にある石碑
尾平越まで行って尾根道を伝って東へ進む。やっとのことでB班に追いつきちょっとしたピークで昼食となった。30分ほどで昼飯を食べて、出発。
尾平越
祖母と傾の中間点らしいが今回の中間点ではない。
本谷山も少しは坂道があったが、笠松山までのほうがきつく感じた。九十九越小屋には早く行って場所とりをするという任務があったので、かなり急いだ。笠松山の近くからの傾山の景観は素晴らしかった。道も歩きやすく、いい縦走路だと思う。ゆっくり歩めば楽勝コースだなと思いながらいそいでいる。
本谷山頂上とタクさん
笠松岳の見晴らし台から傾山を望む
九十九越小屋
そのうちやっとのことで九十九越小屋に到着した。水場まで水を汲みに行き、小屋内の床を掃除して、食事の準備に取り掛かる。そのうちB班も到着。楽しい夕食の時間となった。ビールで乾杯して焼酎へ・・・お酒が尽きるまで焚き木を見ながら話し込む。悠久の時間だ。
みんなでゆっくりとだべりながら夕食を食べる
小屋からちょっと下ったところにキャンプを張れる広場があるが・・・
昨日はこういうことになっていた。
朝4時50分起床して準備をする。ザックが小さくて、中々荷物がうまくパッキングできずにみなさんの出発時間を遅らせてしまった。ザックもある程度の大きさがないと役に立たない。
傾はすぐそこに見えているが、近づくにつれてかなりの大きな岩の山であることが分かる。すごいごつごつした岩肌の厳しい山である。気持ちも引き締まってくる。小一時間で後傾へ到着、南のほうの素晴らしい眺めを堪能する。大崩山をはじめとして、宮崎北部の山が連なって見える。傾山へはすぐについたが、これまた絶景である。天気も良く下界も良く見えて視界良く、本当にこの山の存在が素晴らしいことを感じる。祖母山系の山はすべてはっきりと綺麗に見えている。感動ものだ。また、風が気持ちいい。今年の夏は暑い山に悩まされたが、ここは別世界。気持ちのよい涼しい風がどんどん体を冷ましてゆく。B班と合流して記念撮影をする。
傾山(右は後傾で左が本峰)
後傾の寄付きから傾山を望む
山頂にて
遠くに祖母山、左方は昨日歩いてきた本谷山、笠松岳が一望できる素晴らしい眺め。
下山道の三つ坊主方面(三つ坊主迂回路を通った。)
後は下るばかりで大楽勝と思いきや、三つ坊主コースの迂回路は道が荒れていて、ふみ跡も目印も分かりづらく、しょっちゅう道を間違えた。また、思いもよらぬ登りが結構あって、下っているのか登っているのか?わからくなる。風もなく蒸し暑く汗がほとばしる。何とか合流点までつくが、ものすごく時間がかかったように感じたが、実は一時間ぐらい。分かりやすい尾根道に出て三つ尾分岐を目指す。
三つ坊主分岐
三つ尾から普通のくだりだが、なんか疲れているので、長く感じる。だらだら坂をおりるとやっと林道にでた。林道からの下り道が中々見つからなかったが、10m上の方の道が広くなっているところに降り口の表示があった。少し降りると水の音が聞こえてくる。山を下っていて、水の音が聞こえてきたり、水のにおいがしたりするとなんとなくほっとする。特に夏山では癒される。観音の滝のすぐ上で休憩する。水か冷たくて気持ちがいい。しばし休憩して体も十分クールダウンして出発。降りてすぐに観音の滝がまっすぐに約100m弱、80度ぐらいの勾配で水が落ちている。本当にまっすぐに。これだけまっすぐ進めれば気持ちがいいだろうと思う反面、世の中こんなにまっすぐには進めないだろうなという思いから、自然に出来たこの滝の貴重さを感じる。
観音滝。本当にまっすぐな滝でした。
滝を過ぎてちょっとで鉱山跡にでる。水道がありそれを伝って道がある。鉱山の排水を処理場まで流す水道のようで、底面や側面はさびたように赤茶けた鉄のさびたような堆積物が覆っている。3分ほどで九十九越登山口があった。ここからカンカケ谷を通り昨日泊まった九十九越小屋に直登するコースの始まりである。少し歩くと建物が見えてきた。さっきの排水をカルシウムや塩で沈殿させてきれいにして川に流すための排水処理設備のようである。ここを過ぎてやっと車が止まっている駐車場を発見。
万歳!やっとついたと思ったが、誰かがバスがいないという。そういえばバスが待っているはずである。とにかく、ザックをおろしてお湯を沸かし、熱いコーヒーを沸かして飲んだ。これがうまい。
今回の案内地図(上畑登山口にある)
市丸さんが駐車場でうろうろしている人を見つけて、バスを下のほうで見たと聞いてきた。呼んできてもらうように交渉している。営業向きの人だなといつもながら感心する。お陰でバスが「すみません3時半と思っていました。」とやってきた。靴を履き替え、やっと心よりくつろぐことが出来た。
ところが、ところがB班が降りてこない。すでにもう二時間はすぎた。バスでくつろいで、川で水に足をつけたりして遊んでいたが、さすがにおかしいのではと4人で対策を練る。林道を間違って降りているのではとか、道に迷って誰かが怪我をしたとか、いろいろと憶測している。一時間ほど前には昨日山小屋で一緒だった久留米山の会6人が降りてきていた。しかしこれはカンカケ谷コースで抜いたりはしていない。先ほども降りてきたグループがいたがこのグループもカンカケ谷を降りてきていた。とりあえず迎えに行こうとしていたとき、ひとりの年配者が降りてきた。カンカケ谷から林道を回って滝を見て降りてきたようだ。林道から滝のほうへ降りるときに、女性の声を聞いたとの情報があった。ちょっと安心。市丸さんと二人で迎えに行くと、降りてくるからつ労山の面々があった。皆さん大変疲れているようで、よろよろとした足取りでゆっくり降りてくる。しかし、全員無事で何よりだった。これで、本当に安心してバスに乗り込んだ。
帰りは竹田の月の雫温泉によって汗を流し、冷えたビールでのどを潤し、焼酎でいい気持ちになり、歌も歌って大いに騒いであまり覚えていないが、楽しい山行となった。しかし、さすがに傾山。なめたらあかん。今度は万全の体制で臨みたい。