新年登山
眼前に広がる真っ白の世界 ’11.1.23(日)
鶴見岳~内山 記録 山口政敏
[参加者]
CL川原康廣 平野徹雄 井上昌子 竹下幸枝 宮﨑三郎 林田哲郎
SL田中慶一郎 折田裕 市丸積男 永吉悦子 山﨑幸美 米倉暢子
瀬戸マサ子 西岡 勝 山下光生 新岡哲子 菊川保則 山口政敏
古賀 政敏 古賀幹子 井上靖章 永江忠之
[Bコース記 録]
4:55 マイクロバストランクを使わせていただき、乗車。今回の運転士さんは鬼子岳観光の原さん。今年から運営委員相談役の宮崎さんや役員の田中慶一郎さんらが既に乗り込んでおられる。バスの昇降口に「席決め用くじ」の箱が置いてあり、くじを引くと[20番]。バス右列シートの後から2番目の窓側席。野崎さん、牧野勝支さんはキャンセルされている。唐津駅南から乗るメンバーは、宮崎さん(会長と呼びたい!)、田中さん、そして一般参加らしく初対面の井上靖章さん、それに私の計4名だった。
:58 人数が揃ったので、バス発車。外はまだ真っ暗だ。和多田大土井で永江さん(今年から新会長)と川原康廣さん(今回のCL)が乗車。
5:11 鏡Aコープ着。乗り込んでくるメンバー。バス内は見る間に人で一杯になる。キャンセルが2名出たので、バス中央の2シートをザック置き場に利用することになる。
:18 点呼(16名)後、発車。 暗い空に丸い月が光っている。十七日月?
:27 大野で米倉さん乗車。相知バス停で1名乗車。菊川保則さん。JR
:57 多久IC前で3名乗車。折田さん、古賀正弘・幹子夫妻。
多久ICから高速道路に乗る。米倉さん作成の当日パンフレット「鶴見岳~伽藍岳」が配布される。コースガイドと地図、参加者名簿が載っている。今回のCL川原さんよりコース案内と注意事項の連絡。SL田中慶一郎さんより、コースの説明と山岳行動中の危険に関して注意点の連絡。
古賀幹子さんは同コースを冬場経験済みとのこと。険しいコースとのこと。その後、当日パンフと地図を読んでコースを確認して行った。曙。ほのかに朝焼け。空は快晴に近い。バスはいつの間にか大分自動車道を走っていて、玖珠町。外は大分明るい。
7:10 玖珠SA。トイレ休憩。ここで参加費の集金がある。会計・井上昌子さん、会計補佐・竹下幸枝さん。会員3,500円、一般4,500円。 この時、私は年会費6,000円を永吉さんに払う。
:23 全員揃い、発車。車内VTRで、昨年11月
:37 ご来光。
:43 湯布院ICを出、一般道路に降りる。快晴。由布岳が左手に見える。バスは「やまなみハイウェイ」快適に走っている。目的地が近付いてきた。VTRで私のピアノ演奏「さくら さくら」が始まる。宮崎さんと折田さんにアピールして、見て(聴いて)もらう。車道の端に雪が残っていて、雪だるまも作ってある。
8:00 やまなみハイウェイを左に出て、バスは登路を走る。
8:09 バス停車。鳥居登山口。ロープウェイ利用のCコース山下さんを残し、A・Bコースの全員降車。登山靴に履き替え、スパッツ着用。各自ストレッチをやる。落ち着いたところで、今回の一般参加者井上靖章さん、瀬戸マサ子さんの自己紹介がある。
8:30 歩き出す。最初、車道を登って行ったが、雪が積もっている場所があり、特にそれらが凍っている場所も多く、登山靴が滑り、歩きにくい。特に私だけ滑っていたようにも思う。靴底のラバーが古く、硬くなっているようだ。
8:44 2本の巨杉の立つ場所を左折。雪の積もっている参道の石段を上って行く。
8:51 火男火売(ほのおほのめ) 神社に到着。被服調整、アイゼンを着用。ここまではA・B班は一緒に行動した。お社に参拝。100円玉を喜捨し、ここからの行程の安全・無事を祈念した。9:04 登山開始。
9:35 休憩。ここからA班(塚原越よりその先の伽藍岳を目指す)・B班(塚原越より下山)に分かれる。私は大寒(1月20日)と節分(2月3日)に挟まれたこの時期(厳寒期)にここを訪れたことだけでも大変満足していて、ゆっくりコースのB班で行くことにした。
A班が颯爽と歩き出すのを見送り、間もなくB班も出発。私は確かここでダウンジャケットを脱いでザックにパッキングした。無風で、ここまで来る間体も温まっている。B班先導は井上昌子さん。
隊列が縦に伸びているので、調整。B班先頭はA班なみのペースになっていたかも知れない。左側に、いつの間にか雪を頂いた由布岳の峻峰が枯れた木々を透して迫っていた。快適な登山に、快適な眺めだが、残念ながら霧氷は出来ていない。雪は積もっているが、気温が比較的に高かったのか、乾燥していたためか、枯木のように葉を落とした林になった山路には霧氷・樹氷は見られない。雪の中にウサギかイタチか、動物の走った足跡が登山道を横切っている場所が沢山あった。
10:45 微風。元気に登って行く。
11:05 鶴見岳山頂。大きなアンテナ、雪を被った山頂から、由布岳の雄姿が美しかった。遠く九重山群も見渡せた。東側にすぐ別府湾が迫っている。南東方向にあるロープウェイの建物付近から拡声器の女性の大声が響いてきていた。なぜか空腹を訴える人が多く、あんぱんやカロリーメイトなどで各自カロリー補給をする。私も少し食べることにした。持参したテルモスの湯が、すごく美味しかった。
その後、川原さんのカメラに全員納まり、巨大アンテナのある山頂から北へ歩き始める。雪が,すねくらいの高さに積った縦走路である。
11:35 馬ノ背通過。西(左)方向にエスケープ・ルートが伸びている。
12:02 鞍ヶ戸第Ⅰ峰頂上を通過。
:11 〃 第Ⅱ峰通過。
12:35 鞍ヶ戸第Ⅲ峰到着。今まで昼食を取っていたらしいA班と山頂で合流。A・B班全員で林田さんのカメラに収まる。カメラを木製の標識の上に置き、セルフタイマーにして林田さんご自身も写られる。
12:40~13:15 A班が出発するのを見送り、B班も昼食TIME。雪に覆われているが風一つない山頂で、快適に食事ができ、ありがたい。皆落ち着いていて笑顔だった。キャンピングコンロで湯を沸かした。昼食はカップ麺とマカロニサラダ。余った湯はテルモスに入れる。条件が悪い時を想定して、これとは別にバゲットとはちみつ、フルーツジュースをパッキングしていたが手をつけなかった。昼食は大体これだけで満足した。恐らく鶴見岳頂上でカロリー補給していたため、腹が持ってくれているのだと思う。
13:19 出発。快晴。見晴らしがよく、絶景だ。雪がサラサラで湿り気もないので、所々シリセードで滑りながら下降する。下降中歩くときは前に倒れないようにカニ歩きをした。アップダウンしつつ鞍部の「船底」を目指しているが、ここまでの行程に少し無理があり、計画では船底12:00としているところ、予定より大分遅れている。川原CLは「西登山口」への下山を考慮されている模様で、いろいろと疑問点を整理し、やはり船底から左へ折れるエスケープ・ルートを下山したほうがいいなという結論になってきた。大きな三角屋根の内山を正面に見ながら下っていったが、携帯電話を利用して、A班とバス運転士さんに連絡される川原さん。気がかりなのは下山ルートにトレース線(人が通った跡)があるか?ということだったが、途中ですれ違った単独の登山者に聞いたところ、「船底から登ってきた」ということだったので、希望を持った。船底手前で置き手紙発見。「正面の山を登って下山します A班」とのこと。
14:00 船底。左側にトレース線あり。小休止して隊列を整えて出発。B班の9名、
永江さんを水先案内(先導)に、皆で鞍ヶ戸・鶴見岳の山塊を西に巻くルートを歩いた。雪の深さは、大体膝下くらい(すね)の高さだった。道を少し外れると(ストックを差し込むと)いきなり1メートルくらいの雪が右下の谷底に向けて積もっていて、足を踏み外さないように注意して歩く。
14:17 原運転士さんより川原さんにTELあり。河原さんは塚原でA班を拾った後、鶴見岳西登山口でB班を拾うように言われ、了解を取る。
行けども行けども同じような、高度も変化しない巻き道を淡々と歩いて行く。山の北側から西側に移って行くコースだが、なかなか西側に回らず、山の北側をいつまでも、いつまでも相当な距離を歩いている。14:20ころ先導を交代し、川原さんが前を行かれる。
14:50 小休止。私は詰めてきたお湯を飲んだ。ここは鞍ヶ戸からのルートと船底からのそれが出会う地点だった。
間もなく出発。Nさんの左のアイゼンが外れるが、付け直さずに手に持って歩かれる。皆で待ってあげるべきだが、先頭にまで声が届かないし、Nさんは平気だと言われるので、言われる通りにした。
15:40 下山口。小休止。水補給。ここまでの道程は剱沢の先の水平歩道を思い出すほど単調な横ばいの道がどこまでも続いていた。水平歩道は全行程で当時(2005年7月)6時間かかったが、雪のある分ここの迂回路の行程はすごく単調で長く感じられた。
15:43 下山。危険なのでNさんの左アイゼンはここで装着していただく。ここの下りはどこか経ガ岳の「つげ尾」からの下りを思い出させる場所だった。西岡さんが立ち止まって、歩いて来た方角へ向き、樹林帯の風景をVTR撮影されていた。
16:10 車道に出る。雪がまだ残っている。その後、そのまま車道を下って行く。私は永吉さんと喋りながら歩いた。
:27 鶴見岳西登山口到着。この付近に由布岳東登山口があるようだ。装備の解除。パッキング。ダウンのコートを再び着る。ストレッチ。
:40 A班とC班(山下さん)を乗せたバスが到着。リーダーの判断力と携帯電話という文明の利器のお陰で恙ないタイミングだ。からつ労山は皆優秀だと思う。原運転士さんも含めて...。
A~Cの全員がここで揃い、その後バスで温泉「七色の風」まで行き、皆で雄大な由布岳風景を見上げながら温泉浴をした。帰りのバスで、顔がほかほかしていて、今日は少し雪に焼けたかも知れないと思った。前の席の宮崎さんが、おつまみとお湯割り焼酎をくださり、少し酔っていつもより喋ったと思う。CL川原さんとSL田中さんより連絡と労いの言葉。その後、林田さんがマイクを回され、一人ずつ「一口感想」を勧められたが、眠っている人も多く、休みたい人にも配慮され、「それでは、ごゆっくりお休みください」と言われたので『からつ労山は進化している(?)』と思った。
19:20 金立SAでトイレ休憩。
多久ICで3名が降りたが、その前に川原CLから挨拶があり、今回大変お世話になった原運転士さんに全員で感謝の拍手を贈った。途中で降りる人々を見送り、市役所前で宮崎さんが降りられた後、唐津駅南通りを行き、自宅前で降車。私が最後の客だった。
20:45 帰宅。
由布岳をバックに鞍ヶ戸にて
[Aコース]
記録 平野徹雄
今日は今年初めての山行き。前回の鶴見岳は雪のため交通止めで中止になったと聞くが、天気がいいことを願いつつ家 をでる。
[行程と時間]
5:00 8:00 8:30 10:20 11:30 12:00
唐津・・・鳥居登山口・・・御嶽権現社・・・鶴見岳・・・鞍ヶ戸・・・船底・・・
5:00 8:30 9:05 10:30 12:00 13:26
13:30 14:30 15:00 15:30 21:00頃
内山・・・塚原越・・・伽藍岳・・・塚原温泉・・・ゆふいん山荘・・・唐津
14:08 15:28 登山せず 16:20 20:30頃
上段時刻は予定、下段時間は到着時刻。
5:00 唐津駅発。鏡での温度-1℃ 霧氷も期待できるかな?の期待を抱いて出発。
CL川原さんから計画書の配布があり、今年は雪が多いので十分注意するよ
うにとの指示あり。
7:15 玖珠SAでトイレ休憩。会費徴収3,500円 後で温泉代100円追加徴収。
空が明るくなる。快晴みたいだ。路肩は雪がうっすら、霜もまっしろ、遠くの山々は雪景色、しっかり冷えているようだ。昨年の楽しくやろう会のビデオが流されるが途中より画面が出ず残念ながら中止。
7:44 湯布院インター
8:11 登山口着。駐車場まで行こうとするが途中で雪道となり鳥居から少し入った所で途中下車。風も無くいい天気。
8:30 A、B班ともに塚原越しを目指し出発。(予定より30分遅れ)
良く手入れされた杉木立の中を神社までの階段を登ると程なく御嶽権現社本殿に着く。ここまでは積雪は無し。ここで衣服調整し、アイゼンを装着。
9:05 本殿左の一気登山道を登り始める。登りが延々と続くが積雪は10~20cmほどで歩きやすい。少し凍ったところもあり、カツカツ、バリバリ、サクサク軽やかな音を立てながら登る。
9:35 南平台分岐で休憩。ここからA班先行となる。山頂近くになるとやや雪が深くなる。ロープウェーの広場は多くの観光客がいる。(帰ってテレビを見ると広場でカキ氷や冷やし素麺を食べたり氷注に抱きついたりの催しがあっていた。)
10:30 鶴見岳山頂到着。快晴で目前に頂上付近にかなりの雪をいただいた由布岳が雄姿を見せている。反対側に目をやると別府湾がぼんやりとかすんで見える。遠くに目をやるとほとんどの山々が雪化粧。ここで記念写真。
10:55 鞍ヶ戸目指し出発。鶴見岳山頂付近からずっとこの先ミヤマキリシマが続くが春は綺麗だろうな。雪が深いところは盛んに木の枝が顔を打つ。
11:07 馬の背、雪深し。50cm位か。かなり狭い尾根で両側を見るとかなりの急勾配。雪に覆われ白、黒でカムフラージュされ立体感が軽減され恐怖感はさほど無いが。途中で足跡消える。ロープは存在するも右側はえぐれたような崖で左は潅木に雪が降り積もり道がありそうも無い。進むのをためらわれる。行こうか戻るか悩むも、SL田中氏の努力で何とか道を作る。
12:00 鞍ヶ戸本峰着。風も無く穏やかな天気の下で食事を楽しむ。昼食が終わり出発しようとした時B班到着。一緒に写真撮影。
ここまでSL田中氏先頭で来たがラッセルを交替でやることになり林田氏に交代。
12:42 船底目指し出発。行程は急な降りとなるも北側でさらさらの雪が深く、すべるようにして降りる。尻スキーですいすい進む。子ども時代に戻り楽しいひと時。
13:26 船底着。小休止。鶴見岳のほうを振り返ると霧が出てきた。B班が心配になる。
13:35 内山目指し出発。ここから先頭は市丸氏となる。かなりの急登となるが南側のためか雪が少なく幸いだった。潅木が多く抜けるのにわずらわしい。
14:08 内山到着。振り返ると霧も晴れ視界が良くなっていた。B班も鞍ヶ戸と船底の途中を降りるのが見える。
14:15 塚原越目指し出発。ここから先頭竹下さん。落葉樹で見通しはいい。しかし天気がいいためか霧氷は無く、雪氷?がわずかに見られた。枯れ木に花でなく、雪が咲いている。墨絵のようだ。途中で先頭小生と交代。木々は落葉し目印は探しやすいがそれより兎?の足跡をたどると目印が見えてくる次第。足跡と目印がどこまでも一致していた。不思議な体験だ。雪は深く膝くらいまで入るが平坦部が続く。しかし降り始めると急峻な崖が続く。どすんと落ち込むところもあるほど。かなり危険だ。登りは不可能なほどの崖である。
15:28 塚原越目前でアイゼンを外す。ここから先は積雪なし。伽藍岳は積雪なし往復40分かかるとのこと。
予定時間をオーバーのため伽藍岳は登らないことに決定。
16:08 全員が揃うまで待ち、バスの待つ塚原温泉を目指し出発。近くに硫黄採掘場後があり湯気がわずかだが出ている。採掘場後のすぐ側に温泉がある。
16:22 途中で山下さんの出迎えを受け、B班を待たせては悪いとすぐに出発。
16:40 鶴見岳西口でB班乗車。10分ほど待ったとのこと。近くの“湯布院七色の風”で温泉に入り、冷えて疲れた体をゆっくりと休める。
17:40 温泉を出発。
19:50 多久インターを出る。唐津に着く頃は雨になっていた。
今日は田中氏がSL初めてとのことで詳しく調べてあり、到着後休憩に入る前に出発時刻を指示され時間厳守で予定どおりに進んだ。歩行速度も無理なくいい感じであった。昼食後は雪深い中では歩行速度が早すぎる嫌いがあったかも。バスの到着遅れのため登山開始が30分遅れ、また途中雪のためかなり遅れが生じ、伽藍岳は断念したが適切な判断だったと思う。天気が良く風も無かったためすばらしい山行きとなったが馬の背での足跡途絶の場所では断念するのもひとつの方法だったかもしれないと思う。雪が深く、予定より大幅に遅れたが事故も無く、久しぶりの大雪を楽しめた山行きだった。
まだ2月も雪が残っているといいですね!
由布岳